か行
絵事は素を後にす | かいじは そを のちにす |
海中より盃中に溺死する者多し | かいちゅうよりはいちゅうに できしするものおおし |
櫂は三年櫓は三月 | かいはさんねん ろはみつき |
柿が赤くなれば医者は青くなる | かきがあかくなれば いしゃはあおくなる |
楽屋で声を嗄らす | がくやで こえをからす |
頭(が)動かねば尾が動かぬ | かしら(が)うごかねば おがうごかぬ |
苛政は虎よりも猛し | かせいは とらよりもたけし |
堅い石から火が出る | かたいいしから ひがでる |
敵の家でも口を濡らせ | かたきのいえでも くちをぬらせ |
形直ければ則ち影正し | かたちなおければ すなわちかげただし |
形は産めども心は産まぬ | かたちはうめども こころはうまぬ |
片手で錐は揉めぬ | かたてで きりはもまぬ |
勝つことより負けぬことを考えよ | かつことより まけぬことをかんがえよ |
勝った自慢は負けての後悔 | かったじまんは まけてのこうかい |
金に惚れても男に惚れな | かねにほれても おとこにほれな |
金の切れ目が縁の切れ目 | かねのきれめが えんのきれめ |
果報は寝て待て | かほうは ねてまて |
涸れ池の堤は切れぬ | かれいけのつつみは きれぬ |
冠古けれど沓に履かず | かんむりふるけれど くつにはかず |
冠履を貴んで頭足を忘る | かんりをたっとんで とうそくをわする |
棺を鬻ぐ者は歳の疫せんことを欲す | かんを ひさぐものは さいのえきせんことをほっす |
木一倍元失い | きいちばい もとうしない |
機械ある者は必ず機事あり | きかいあるものは かならずきじあり |
機会は得難く失い易し | きかいはえがたく うしないやすし |
気が利いて間が抜ける | きがきいて まがぬける |
聞かずの一杯 | きかずの いっぱい |
雉子の頓使い | きぎしの ひたづかい |
聞くは一時の恥、聞かねば一生の恥 | きくはいっときのはじ きかねばいっしょうのはじ |
雉も鳴かずば打たれまい | きじも なかずば うたれまい |
吉凶は人によりて日によらず | きっきょうはひとによりて ひによらず |
狐が下手の射る矢を恐れる | きつねが へたのいる やをおそれる |
木、縄に従えば正し | き なわにしたがえば ただし |
木にも萱にも心を置く | きにもかやにも こころをおく |
木に縁って魚を求む | きによって うおをもとむ |
木登りは木で果てる | きのぼりは きではてる |
君心有れば民心有り | きみこころあれば たみこころあり |
君と共に一夜話せば十年の書を読むに勝る | きみとともにいちやはなせば じゅうねんのしょをよむにまさる |
肝は大きく心は小さく持て | きもはおおきく こころはちいさくもて |
客と白鷺は立ったが見事 | きゃくとしらさぎは たったがみごと |
急行に善歩無し | きゅうこうに ぜんぽなし |
牛首を懸けて馬肉を売る | ぎゅうしゅかけて ばにくをうる |
急病に悪日なし | きゅうびょうに あくにちなし |
今日の情けは明日の仇 | きょうのなさけは あすのあだ |
経も読まずに布施を取る | きょうもよまずに ふせをとる |
漁師は海で果て、公事者は牢獄で果てる | ぎょしはうみではて くじしゃはろうごくではてる |
虚にして往き、実にして帰る | きょにしてゆき じつにしてかえる |
槿花一日の栄 | きんか いちじつのえい |
金玉の宝も正直の宝に如かず | きんぎょくのたからも しょうじきのたからにしかず |
食い付く犬は吠え付かぬ | くいつくいぬは ほえつかぬ |
薬の灸は身に熱く、毒な酒は甘い | くすりのきゅうはみにあつく、どくなさけはあまい |
口に蜜有り腹に剣有り | くちにみつあり はらにけんあり |
口の利きようでお里が知れる | くちのききようで おさとがしれる |
口は閉じておけ、目は開けておけ | くちはとじておけ めはあけておけ |
唇亡びて歯寒し | くちびるほろびて はさむし |
首振り三年ころ八年 | くびふりさんねん ころはちねん |
蜘蛛の網に風たまらず | くものあみに かぜたまらず |
雲行きが怪しい | くもゆきが あやしい |
暗がりに鉄砲(を)打つ | くらがりに てっぽう(を) うつ |
苦楽は生涯の道連れ | くらくは しょうがいのみちづれ |
君子は下問を恥じず | くんしは かもんを はじず |
君子は義に喩り小人は利に喩る | くんしはぎにさとり しょうじんはりにさとる |
葷酒山門に入るを許さず | くんしゅさんもんに はいるをゆるさず |
蛍火を以って須弥を焼く | けいかをもって しゅみをやく |
鶏口と為るも牛後と為る無かれ | けいこうとなるも ぎゅうごとなるなかれ |
芸術は長く人生は短し | げいじゅつはながく じんせいはみじかし |
兄弟は左右の手なり | けいていは さゆうのてなり |
芸は身を助ける | げいは みをたすける |
下戸の建てた倉は無い | げこのたてた くらはない |
下女腹良ければ主腹知らず | げじょはらよければ しゅはら(しゅうはら)しらず |
下駄も仏も同じ木の切れ | げたもほとけも おなじきのきれ |
来とならねば家来は使えぬ | けらいとならねば けらいはつかえぬ |
蹴る馬も乗り手次第 | けるうまも のりてしだい |
毛を吹いて疵を求む | けをふいて きずをもとむ |
喧嘩に負けて妻の面を張る | けんかにまけて つまのつらをはる |
賢者は長い耳と短い舌を持つ | けんじゃは ながいみみと みじかいしたをもつ |
小家から火を出す | こいえから ひをだす |
甲の薬は乙の毒 | こうのくすりは おつのどく |
弘法にも筆の誤り | こうぼうにも ふでのあやまり |
高慢は出世の行き止まり | こうまんは しゅっせのいきどまり |
行を省みる者は其の過ちを引かず | こうをかえりみるものは そのあやまちをひかず |
氷を叩いて火を求む | こおりをたたいて ひをもおとむ |
木陰に臥す者は枝を手折らず | こかげにふすものは えだをたおらず |
虎穴に入らずんば虎子を得ず | こけつにいらずんば こじをえず |
虎口を逃れて竜穴に入る | ここうをのがれて りゅうけつにいる |
心正しければ則ち事正し | こころただしければ すなわちことただし |
乞食の麦嫌い | こじきの むぎきらい |
転がる石に苔むさず | ころがるいしにこけむさず |
碁に負けたら将棋で勝て | ごにまけたら しょうぎでかて |
子を見れば親がわかる | こをみれば おやがわかる |
金平糖にも角あり | こんぺいとうにも つのあり |