た行
| 大怨を和すれども必ず余怨有り | たいえんを わすれども かならず よえんあり | |
| 大魚は小池に棲まず | たいぎょは しょうちに すまず | |
| 大功を成す者は衆に謀らず | たいこうをなすものは しゅうにはからず | |
| 太山に登りて天下を小とす | たいざんにのぼりて てんかをしょうとす | |
| 大事は必ず細より作る | だいじは かならず さいよりつくる | |
| 大樹の下に美草無し | だいじゅのもとに びそうなし | |
| 橙が赤くなれば医者の顔が青くなる | だいだいがあかくなれば いしゃのかおがあおくなる | |
| 鯛の尾より鰯の頭 | たいのおより いわしのかしら | |
| 大は小を兼ねるも杓子は耳掻きにならぬ | だいはしょうをかねるも しゃくしはみみかきにならぬ | |
| 大名の病は行き倒れも同然 | だいみょうのやまいは ゆきだおれもどうぜん | |
| 大欲は無欲に似たり | たいよくは むよくににたり | |
| 鷹の無い国では雀が鷹をする | たかのないくにでは すずめがたかをする | |
| 財多ければ身を守るにまどし | たからおおければ みをまもるにまどし | |
| 鷹を養うが如し | たかを やしなうが ごとし | |
| 宅を徙して其の妻を忘る | たくをうつして そのつまをわする | |
| 多芸は無芸 | たげいは むげい | |
| 戦いて勝つは易く守りて勝つは難し | たたかいてかつはやすく まもりてかつはかたし | |
| 畳の上の水練 | たたみのうえの すいれん | |
| ただより高いものは無い | ただより たかいものはない | |
| 立つ鳥跡を濁さず | たつとり あとをにごさず | |
| 他人の念仏で極楽参り | たにんのねんぶつで ごくらくまいり | |
| 他人の飯には骨がある | たにんのめしには ほねがある | |
| 楽しみは苦しみの種 | たのしみは くるしみのたね | |
| 頼むと頼まれては犬も木へ上る | たのむとたのまれては いぬもきへのぼる | |
| 頼めべば鬼も人食わず | たのめば おにもひとくわず | |
| 足袋は姉を履け、雪駄は妹を履け | たびはあねをはけ せったはいもうとをはけ | |
| 溜息をすれば親の寿命が縮む | ためいきをすれば おやのじゅみょうがちぢむ | |
| 便りの無いのは良い便り | たよりのないのは よいたより | |
| 足るを知る者は富む | たるをしるものは とむ | |
| 誰でも自分の荷を一番重いと思う | だれでもじぶんのにを いちばんおもいとおもう | |
| 旦那の一気働きは鬼も叶わぬ | だんなのいっきばたらきは おにもかなわぬ | |
| 弾を執りて鳥を招く | だんをとりて とりをまねく | |
| 知恵有りと雖も勢いに乗ずるに如かず | ちえありといえども いきおいにじょうずるにしかず | |
| 知恵が却って害となる | ちえが かえってがいとなる | |
| 知恵と力は重荷にならぬ | ちえとちからは おもににならぬ | |
| 知恵は小出しにせよ | ちえは こだしにせよ | |
| 近い火で手を焙れ | ちかいひで てをあぶれ | |
| 地が傾いて舞が舞われぬ | ちがかたむいて まいがまわれぬ | |
| 畜生の逆恨み | ちくしょうの さかうらみ | |
| 智者の辺の童は習わぬ経を読む | ちしゃのほとりのわらべは ならわぬきょうをよむ | |
| 馳走終わらば油断すな | ちそうおわらば ゆだんすな | |
| 父の恩は山より高く、母の徳は海より深し | ちちのおんはやまよりたかく ははのとくはうみよりふかし | |
| 智なき者は木石に等し | ちなきものは ぼくせきにひとし | |
| 智に働けば角が立つ | ちにはたらけば かどはたつ | |
| 血の筋は七代 | ちのすじは しちだい | |
| 千曳の岩は動かすとも親には勝たれず | ちびきのいわはうごかすとも おやにはかたれず | |
| 忠臣は身を先にして君を後にせず | ちゅうしんはみをさきにして きみをのちにせず | |
| 長鯨の百川を吸えるが如し | ちょうげいの ひゃくせんを すえるがごとし | |
| 長者の車も借りれば三年 | ちょうじゃのくるまも かりればさんねん | |
| 長者の万灯より貧者の一灯 | ちょうじゃのまんとうより ひんじゃのいっとう | |
| 提灯持ち足下暗し | ちょうちんもち あしもとくらし | |
| 長老になるも 沙弥を経る | ちょうろうになるも しゃみをへる | |
| ちょっと嘗めたが身の詰まり | ちょっとなめたが みのつまり | |
| 褚の小なるは以って大を懐くべからず | ちょのしょうなるは もって だいをいだくべからず | |
| 塵も積もれば山となる | ちりもつもれば やまとなる | |
| 治を為すは 多言に在らず | ちをなすは たげんにあらず | |
| 沈丁花は枯れても芳し | ちんちょうげは かれても かんばし | |
| 即(付)かず離れず | つかず はなれず | |
| 月の前の灯火 | つきのまえの ともしび | |
| 月は惜しまれて入り桜は散るをめでたしとす | つきはおしまれていり さくらはちるをめでたしとす | |
| 月雪花は一度に眺められず | つきゆきはなは いちどにながめられず | |
| 拙く行なうは巧みに言うに勝る | つたなくおこなうは たくみにいうにまさる | |
| 土仏の水遊び | つちぼとけの みずあそび | |
| 繫ぐ犬の柱を回る如し | つなぐいぬの はしらをめぐるごとし | |
| 角ある獣に上歯なし | つのあるけものに じょうし(うわば)なし | |
| 角あるものは牙なく牙あるものは角なし | つのあるものはきばなく きばあるものはつのなし | |
| 角を矯めて牛を殺す | つのをためて うしをころす | |
| 妻の言うに向山も動く | つまのいうに むこうやまもうごく | |
| 爪で拾って蓑で零す | つめでひろって みでこぼす | |
| 釣りする馬鹿に見る阿呆 | つりするばかに みるあほう | |
| 亭主は達者で留守が良い | ていしゅはたっしゃで るすがよい | |
| 手加減の独り舌打ち | てかげんの ひとりしたうち | |
| 敵に後ろを見せる | てきに うしろをみせる | |
| 手薬練引く | てぐすね ひく | |
| 弟子を見ること師に如かず | でしをみること しにしかず | |
| 鉄は熱いうちに打て | てつは あついうちに うて | |
| 手八丁口八丁 | てはっちょう くちはっちょう | |
| 出船に船頭待たず | でぶねに せんどう またず | |
| 出船に良い風は入り船に悪い | でふねによいかぜは いりふねにわるい | |
| 寺にも葬式 | てらにも そうしき | |
| 出る杭は打たれる | でるくいは うたれる | |
| 天下意の如くならざるもの恒に十にして七八に居る | てんかいのごとくならざるもの つねにじゅうにしてしちはちにおる | |
| 天下の善悪は舌三寸の囀りある | てんかのぜんあくは したさんずんの さえずりにある | |
| 天下の難事は必ず易きより作る | てんかのなんじは かならず やすきことよりおこる | |
| 天下は回り持ち | てんかは まわりもち | |
| 天道様は見通し | てんどうさまは みとおし | |
| 天道は善に福し淫に禍す | てんどうは ぜんにさいわいし いんにわざわいす | |
| 天に口あり地に耳あり | てんにくちあり ちにみみあり | |
| 天を怨みず人を尤めず | てんをうらみず ひとをとがめず | |
| 問い声良ければ応え声良い | といごえよければ いらえごえよい | |
| 灯心で竹の根を掘る | とうしんで たけのねをほる | |
| 問うに落ちず語るに落ちる | とうにおちず かたるにおちる | |
| 豆腐も煮れば締まる | とうふも にれば しまる | |
| 道楽息子に妹の意見 | どうらくむすこに いもうとのいけん | |
| 所が変われば品変わる | ところかわれば しなかわる | |
| 年寄りと釘頭は引っ込むがよし | としよりとくぎがしらは ひっこむがよし | |
| 富は屋を潤し徳は身を潤す | とみはおくをうるおし とくはみをうるおす | |
| 土用の死人を盗人が取る | どようのしにんを ぬすびとがとる | |
| 泥棒を捕えて縄を綯う | どろぼうをとらえて なわをなう | |
| 呑舟の魚は枝流に泳がず | どんしゅうのうおは しりゅうにおよがず | |