や行
刃から出た錆は研ぐに砥石がない | やいばからでたさびは とぐにといしがない |
焼き栗が芽を出す | やきぐりが めをだす |
焼き餅と欠き餅は焼く方がよい | やきもちとかきもちは やくほうはよい |
焼き餅焼くとて手を焼くな | やきもちやくとて てをやくな |
焼きを入れる | やきを いれる |
薬せざるを中医という | やくせざるを ちゅういという |
役人多くして事絶えず | やくにんおおくして ことたえず |
疫病神で敵を取る | やくびょうがみで かたきをとる |
焼け跡の釘拾い | やけあとの くぎひろい |
焼け石に水 | やけいしに みず |
焼けた後の火の回り | やけたあとの ひのまわり |
焼け木杭に火が付く | やけぼっくいに ひがつく |
痩せ馬の道急ぎ | やせうまの みちいそぎ |
痩せ馬の行く先は草まで枯れる | やせうまのゆくさきは くさまでかれる |
夜叉が嫁入り | やしゃが よめいり |
夜食過ぎての牡丹餅 | やしょくすぎての ぼたもち |
安物買いの銭失い | やすものかいの ぜにうしない |
夜盗の提灯とぼし | やとうの ちょうちんとぼし |
宿屋の飯も強いねば食えぬ | やどやのめしも しいねばくえぬ |
柳の下にいつも泥鰌は居らぬ | やなぎのしたに いつも どじょうはおらぬ |
藪医者の病人選び | やぶいしゃの びょうにんえらび |
藪の外でも若竹育つ | やぶのそとでも わかたけそだつ |
破れ薬缶も打てば鳴る | やぶれやかんも うてばなる |
病上手に死に下手 | やまいじょうずに しにべた |
病治りて医師忘れる | やまいなおりて いしわすれる |
病無くして自ら灸す | やまいなくして みずからきゅうす |
病は治るが癖は治らぬ | やまいはなおるが くせはなおらぬ |
山売りの山転し | やまうりの やまこかし |
山師の玄関 | やましの げんかん |
山きが故に貴からず | やまたかきが ゆえに たっとからず |
山立ち山で果てる | やまだち やまではてる |
山と言えば川と言う | やまといえば かわという |
山に木あれば 工則ち之を度る | やまにきあれば こうすなわちこれをはかる |
山に躓かずして垤に躓く | やまにつまずかずして てつにつまずく |
山に上りて魚を求む | やまにのぼりて うおをもとむ |
山の芋鰻になる | やまのいも うなぎになる |
山の奥にも都あり | やまのおくにも みやこあり |
山見えぬ坂を言う | やまみえぬ さかをいう |
山を学びて山に至らず | やまをまなびて やまにいたらず |
闇に提灯曇りに笠 | やみにちょうちん くもりにかさ |
闇の夜に灯火を失う | やみのよに ともしびをうしなう |
闇夜の提灯 | やみよの ちょうちん |
病む目より見る目 | やむめより みるめ |
槍でも鉄砲でも持って来い | やりでも てっぽうでも もってこい |
勇有りて義なければ乱を為す | ゆうありて ぎなければらんをなす |
勇士は其の元を喪うを忘れず | ゆうしはそのこうべを うしなうをわすれず |
有終の美を飾る | ゆうしゅうの びをかざる |
右手に円を描き、左手に方を描く | ゆうしゅにえんをえがき さしゅにほうをえがく |
勇将の下に弱卒なし | ゆうしょうのもとに じゃくそつなし |
有声の声は百里に過ぎず、無声の声は四海に施す | ゆうせいのこえは ひゃくりにすぎず むせいのこえは しかいにほどこす |
雄弁は銀沈黙は金 | ゆうべんはぎん ちんもくはきん |
遊里に恋なし金を以て恋とす | ゆうりにこいなし かねをもってこいとす |
歪んだ釜に歪んだ甑 | ゆがんだかまに ゆがんだこしき |
雪圧して松の操を知る | ゆきあっして まつのみさおをしる |
往きて来たらざる者は年なり | ゆきて きたらざるものは としなり |
行きはよいよい帰りは恐い | ゆきはよいよい かえりはこわい |
雪も氷も元は水 | ゆきもこおりも もとはみず |
雪を担うて井を埋む | ゆきをにのうて いをうずむ |
柚の木に裸で登る | ゆずのきに はだかでのぼる |
指を惜しみて掌を失う | ゆびをおしみて てのひらをうしなう |
指を以て沸けるを撓す | ゆびをもって わけるをみだす |
湯を沸かして水に入る | ゆをわかして みずにいる |
良いうちから養生 | よいうちから ようじょう |
宵越しの銭は使わぬ | よいごしの ぜには つかわぬ |
酔い醒めの水下戸知らず | よいざめのみず げこしらず |
宵だくみの朝臥せり | よいだくみの あさぶせり |
酔いどれ怪我せず | よいどれ けがせず |
良い花は良い実を持たぬ | よいはなは よいみをもたぬ |
養生に身が痩せる | ようじょうに みがやせる |
用に叶えば宝なり | ようにかなえば たからなり |
用のない星は宵からござる | ようのないほしは よいからござる |
楊柳の風に吹かるるが如し | ようりゅうのかぜに ふかるるがごとし |
酔うを悪みて酒を強う | ようをにくみて さけをしう |
夜が明けたら巣を作ろう | よがあけたら すをつくろう |
善く泳ぐ者は溺れ、善く騎る者は墜つ | よくおよぐものはおばれ よくのるものはおつ |
葦の髄から天井を覗く | よしのずいから てんじょうをのぞく |
余所の米の飯より内の粥 | よそのめしより うちのかゆ |
夜爪取るとも出爪取るな | よづめとるとも でづめとるな |
予の辞書に不可能という言葉は無い | よのじしょに ふかのうという ことばはない |
世の中の人の心は九合十合 | よのなかの ひとのこころは きゅうごうじゅうごう |
読み書き算用は世渡りの三芸 | よみかき さんようは よわたりのさんげい |
嫁と厠は遠いほどよい | よめとかわやは とおいほどよい |
嫁と姑も 七十五日 | よめとゅうとめも しちじゅうごにち |
嫁と鋏はこぜ使い | よめとはさみは こぜつかい |
寄らば大樹の陰 | よらば だいじゅの かげ |
夜の鳶に雨具を貸すな | よるのとびに あまぐをかすな |
喜び極まれば憂いを生じる | よろこびきわまれば うれいをしょうじる |
弱り目に祟り目 | よわりめに たたりめ |