月下推敲
 
げっか すいこう 
 
文章の文言をあれこれと考え練り直す。
 語源
唐代、都の長安に科挙(官吏の登用試験)を受けるためにはるばるやってきた賈島は、乗っているロバの上で詩を作っていた。その途中、「僧は推す月下の門」という一句を口ずさんでから、「推す」のほかに「敲く」という語を思いついて迷ってしまった。彼は手綱をとるのも忘れ、手で門を押すまねをしたり、叩くまねをしたりしたが、なかなか決まらなかった。あまりにも夢中になっていたので、向こうから役人の行列がやってきたのにも気づかず、その中に突っ込んでしまった。さらに悪いことに、その行列は長安都知事、韓愈の行列であったため、賈島はすぐに捕らえられ、韓愈の前に連れて行かれた。そこで彼は事の経緯をつぶさに申し立てた。優れた名文家であり、漢詩の大家でもあった韓愈は、賈島の話を聞き終わると、「それは『敲く』の方がいいだろう、月下に音を響かせる風情があって良い」と言った。そして、二人は、馬を並べていきながら詩を論じ合った。
このことから「文章を書いた後、字句を良くするために何回も読んで練り直すこと」を「推敲」という。
この故事の典故は『唐詩紀事』巻
40である。(出展『ウィキペディア(Wikipedia)』
 
 

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