日本三大

 50 三大カルスト地形

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平尾台(ひらおだい)(福岡県)
平尾台は福岡県北東部に位置する、北九州市小倉南区、行橋市、田川郡香春町、京都郡苅田町、同みやこ町に跨る標高370〜710m、台上面積約12km2のカルスト台地であるが、東北部の一帯はカルスト地帯ではなく、花崗閃緑岩からなる。小倉南区の地名でもある。
概要
最高峰は北九州市小倉南区の貫山 (712m) でその周辺には400m〜600m級の山が点在する。目白洞、千仏洞、牡鹿洞などの鍾乳洞が点在し、大平原が広がっている。日本三大カルストと呼ばれ、北九州国定公園に指定されている。景観が良く、北九州市下曽根地区、苅田町の工業地帯、行橋市中心部、中津市、山口県が一望でき、国東半島や姫島も見えることがある。半自然の草原景観を守るために、毎年3月頃に野焼きが行われる。


平尾台(大平山から羊群原を望む)
秋吉台(あきよしだい)(山口県)
秋吉台は山口県美祢市中・東部、北東方向16km、北西方向6km、台地上の総面積54km2、石灰岩の分布(沖積面下の潜在部を含む)総面積93km2、標高180?420mに広がる日本最大のカルスト台地である。厚東川によって東西に二分され、東側地域が狭義の秋吉台である。その一部は1955年に国定公園(秋吉台国定公園)に、また1961年に天然記念物に、1964年に特別天然記念物に指定されている。西側地域の大半は石灰石資源の鉱区に指定され、数カ所で採掘が大きく進んでいる。
2005年(平成17年)11月8日に「秋吉台地下水系」がラムサール条約に登録された。また2007年、秋芳洞とともに日本の地質百選に選定された(「秋吉台・秋芳洞」)。
概要
地表には無数の石灰岩柱とともに多数のドリーネ(窪地)が見られ、地下には秋芳洞、大正洞、景清洞など、450を超える鍾乳洞がある(近年も新しい洞窟が発見されている)。
秋吉台は、厚東川渓谷により東部と西部に大別される。国定公園に指定されているのは東部であり、秋吉台科学博物館や秋吉台キャンプ場、秋吉台ユースホステル、秋吉台道路など、学術研究や観光用の施設が数多く整備されている。この東部一帯は広大な草原地ともなっており、草原を維持するために、毎年2月下旬に大規模な山焼きが行われている。
第二次世界大戦中には、日本軍の演習地となったこともある。終戦後もアメリカ軍の空襲爆撃演習地とする計画があったが、反対運動が起こり、特別天然記念物への指定(1961年)などを経て計画は撤回された。


南山展望台
四国カルスト(しこくカルスト)(愛媛県・高知県)
四国カルストは、愛媛県と高知県との県境にある標高が約1,400m、東西に約25kmに広がるカルスト台地である。
四国カルスト日本三大カルスト(四国カルスト、山口県の秋吉台、福岡県の平尾台)のひとつで、その中でも最も高い標高からは石鎚山などの周辺の山々が一望できる。
西から大野ヶ原、五段高原、姫鶴平(めづるだいら)、天狗高原(てんぐこうげん)(標高1485m)まで、なだらかな山肌には、夏は草に覆われた緑のじゅうたん、秋はススキが一面に広がり、一年を通して四季を楽しむことができる。浸食作用で地表に露出した石灰岩が点在している。乳牛の放牧地帯としても有名で、多くの牛が放牧され、カルスト特有の風景をさらに牧歌的にし、多くの人々が訪れる観光地となっており、愛媛県では1964年(昭和39年)3月21日に四国カルスト県立自然公園として指定された。
またアクセスとしては、四国カルストの中央に位置する地芳峠に国道440号が通り、その峠より西に向けて県道が延びており、天狗高原の南側の国道439号に接続している。近くの道の駅(国道197号沿い)としては、「道の駅ゆすはら」が高知県の檮原町にある。


四国カルスト

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