日本三大

 26 三大砂丘

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九十九里浜(千葉県)
千葉県房総半島東岸にある刑部岬と太東崎の間の、旭市飯岡から一宮町東浪見までの、太平洋に面している、全長約66キロメートルの海岸。日本の白砂青松100選と日本の渚百選に選定されている。
古名は玉浦(玉の浦)であるが、源頼朝の命で6町(1町は約109メートル)を1里として、1里ごとに矢を立てたところ99本に達した(109メートル×6×99=約64.7キロメートル)という伝承から「九十九里浜」と言われるようになったとの説が有名で、中央とされる山武市蓮沼地区には箭挿(やさし)神社がある。またその故事に因んで、矢指浦の別称がある。
大坂冬の陣の前年の慶長18年(1613年)、徳川家康の命により、江戸城と九十九里浜の中央を結ぶ(鷹狩を名目とした軍事プレゼンスとされる)、ほぼ一直線の道路が作られた。このルートは大政奉還後、小間子牧の開墾(佐賀藩)、陸軍練兵場=現在の自衛隊下志津駐屯地(明治新政府)、房総導水路東金ダム(水資源開発公団)などによって分断されたが、山武市小松からが、千葉県道124号緑海東金線(砂押県道)、船橋までは、千葉県道69号長沼船橋線(船橋から江戸城までは京葉道路)として現存している。また江戸時代には、現在の白子町や大網白里町、九十九里町などの九十九里浜の南部の地域では紀州漁民の入植が盛んとなり、紀州とのつながりと漁業による繁栄があり、「九十九里浜といえば地曳網によるいわし漁」のように言われるようになった。
源頼朝以前については体系だった記録に欠けるものの、中央部の栗山川河口南西側の横芝光町屋形はその地名が上総介平良兼の屋形があったことに由来するとされ平高望や良兼との、また北東側の匝瑳市生尾にある老尾神社(式内社)は物部小事との関係が伝えられており、10世紀以前には上総平氏(坂東平氏)や匝瑳物部氏(物部匝瑳連)の拠点があったとされている。
さらに遡ると、貝塚の他多数の丸木舟の出土例があり縄文時代から人類の活動の盛んだった地域で、日本列島に沿って北上する黒潮がここを境に日本列島から離れる個所であり、「黒潮文化」の北限に位置している。だがその一方栗山川は、「サケの回帰の南限の川」とされ、親潮の影響を受ける南端の地域でもある。


九十九里浜は長さ66キロ。日本で2番目に長い砂浜
鳥取砂丘(鳥取県)
鳥取砂丘は鳥取県鳥取市の日本海海岸に広がる広大な砂礫地で、代表的な海岸砂丘。日本三大砂丘の1つである。山陰海岸国立公園の特別保護地区に指定されている南北2.4km、東西16kmに広がる、日本最大の砂丘である(内陸にある砂丘を含めると猿ヶ森砂丘が最大になる)。
1955年に国の天然記念物に指定された。2007年には日本の地質百選に選定された。
観光用の馬車中国山地の花崗岩質の岩石が風化し、千代川によって日本海へ流されたあと、海岸に集まったものが砂丘の主な砂となっている。海中の砂を海岸に向けて流れ寄せる潮流と、海岸線に堆積した砂を内陸へ吹き込む卓越風の働きで形成された。
砂丘は千代川の東西に広がっているが、通常「鳥取砂丘」というと、千代川の東側の545haの「浜坂砂丘」を指す。砂丘によって海から切り離されて出来た湖である多鯰ヶ池がすぐ南東にある。
最大高低差は90mにもなり、すり鉢に似た形に大きく窪んだ「すりばち」と呼ばれる地形も有名で、特に大きなすりばち(「大すりばち」などと呼ばれる)は40mの高さにもなる。すりばちの斜面にあり、簾を連想させる「風簾(ふうれん)」といった模様や、風速5〜6m程度の風によって形作られる「風紋(ふうもん)」と呼ばれる筋状の模様も有名である。
鳥取砂丘には、3本の砂丘列が日本海とほぼ平行に走っている。鳥取砂丘が天然記念物に指定される前までは、陸側の砂丘列から数えて、第一、第二、第三砂丘列と呼称していた。現在では逆に海側から、第一、第二、第三としている。これには、砂移動の減少が原因で陸側の砂丘列が消滅してしまった場合でも呼称に都合が良いよう、という理由がある。

鳥取砂丘


第二砂丘列(馬の背)、遠くに日本海


観光用のラクダ
遠州大砂丘(静岡県)
天竜川から供給される砂が、冬季の強い季節風により内陸に吹き上げられ畑を埋めるため、天正(1573〜1591年) の頃から農民が防風林の造成を始めました。明治30年から先覚者・宮本重吉らが開発した静岡県独特の松林造成方法により、海岸に対し斜めの列状松林群の造成が進み、現在では広大な松林として農地や住宅を飛砂などの被害から守っています。
松林の主な場所は、林帯間に農地を挟んだ三線構造になっています。これは、内陸側から松林の造成が始まり、松林の海側に堆積した土地を農地に利用するため、さらに海側に松林の造成を行なったためです。なお、第一線の松林群は、昭和35年に海岸に平行する幅50〜100mの海岸防災林として整備されました。近年では、行政だけでなく、地域住民のボランティアによる松林の育成や海岸保全の活動が行なわれています。

遠州大砂丘
   吹上浜砂丘(鹿児島県)
鹿児島県日置市にある海岸で、日本の渚百選、日本三大砂丘のひとつとされる。
海岸は白砂青松の美しい砂浜で、海がめも産卵に訪れる浜として知られる。この白砂青松の松林の中が吹上浜公園、さつま湖公園となっており、全国白砂青松百選にも選ばれている。
沖合数百mまで続く遠浅の海岸は、潮干狩りやキス釣りの絶好のポイントで、春から夏にかけて多くの観光客で賑わう。
林がとぎれる海寄りの砂丘地にはハマヒルガオ、オニシバ、ハマエンドウなどが波打ち際に沿って緑の帯をつくり、渚の美しさを引き立たせている。
吹上浜砂丘は、風光明媚な自然を楽しみ、満喫できる場所として、地元以外の人も多く訪れる人気のスポットである。
 
吹上浜砂丘

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